闇春香さんのIWantを文章にしてみた
置き傘Pの手書き作品 「 I Want 」を勝手に文章にさせていただきました。一応注意点を
・この作品はいわゆる「闇春香」要素を含んだ妄想二次創作です。
・元動画の部分だけでなくこちらが考えた設定も含まれておりますが、あくまで個人的な見解(というより妄想)であり、元動画とはあまり関係がありません。
そして、動画主であり、拙作を読んで頂いた置き傘P
主役の春香さんに最大限の感謝を
――――――ざわり
「俺は、君の担当プロデューサーだ。これから、よろしくな。」
一人、外で歌の練習をしていた私に声をかけてくれたのが全ての始まりだった。
歌の練習をしているところをみられたのを知って顔から火が出るほど恥ずかしかったけど…
「一緒に頑張っていこうな、春香!」
はい! と私は元気な声で応えた。
どうしてだろう、名前を呼ばれただけなのにこんなにも胸がドキドキするのはなぜだろう。
少し顔を見上げるとそこには太陽の光を浴びて燦々と輝いているプロデューサーさんがいた。
この人と一緒に頑張っていこう。私はそう思った。
――――――ふわり
私は休みの合間を縫って、プロデューサーさんとデートをした。
もっとも、デートといっても公園の周りを一緒に散歩するほんの数十分程度のことだったのだけれども…
手を繋いでもらってもいいですか?
勇気を振り絞って言った私の願いにプロデューサーさんは、少し恥ずかしそうにはにかみながらも優しく手を差し伸べてくれた。
「やっぱり、春香は笑ってるほうが可愛いな。」
自分でもおかしいぐらいに笑っていたに違いない。夢のような楽しい時間だった。何度も何度も一挙一動が甦ってくるそんな貴重な時間。
私の瞳からは何が映っていたのだろうとふと思う。
もっとも、私の瞳にはプロデューサーさんしか映ってなかったのだけれども。
――――――びりり
見てしまった。
"私の"プロデューサーさんが、知らない女とキスしているところを。
プロデューサーさんの背は高いから、背の低い女はつま先を立て、その唇を突き出してくる。
衝撃が走る。目を思いっきり開いて、何も口にしないように、プロデューサーさんに気づかれないように
キスの後、その女が何か言葉のようなものを口走ったような気がする。
でも、ありえない。その言葉が発せられるなんて、アリエナイ、アリエナイ、アリエナイ。
「大好き………。」
アリエナイ、アリエナイ、アリエナイ、アリエナイ、アリエナイ、アリエナイ
その言葉は大事に大事に取っておいたものだ。だから、目の前にいるお前が使っていいはずが無い。いいはずが無い。
目の前の空間が歪んでいく錯覚に陥る。私は目の前にある光景を信じることが事ができなかった。
胸がどきんとする。
心が痛いというどころではない。早鐘のように鳴る心臓は、飛ばし、突き動かし、そして、壊す。
私は逃げるようにして家へと帰った。
――――――ぴりりりりり、ぴりりりりり
……何度目の着信だろうか。
この日、私ははじめて仕事を無断で休んだ。
私は一体何をしたいのだろう。
プロデューサーさんに構ってもらいたいから?―――ならば、自分で努力すればいい。
プロデューサーさんを困らせたかったから?――――ならば、消えてなくなってしまえばいい。
プロデューサーさんにどうして欲しいの?
―――わからない、プロデューサーさんに女の一人や二人がいても彼女というわけでもない私が口出しする事じゃない。でも…
「大好き………。」
私の思考はあの日のシミュレーションを自分に置き換えて延々とリピートすることに集中していた。
あそこでキスをしたのは私、あそこでキスをしたのは私、あそこでキスをしたのは私。
でも、そこにいるのは私では無い。私以外の女。だから――――
「うっ、うっ、……うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」
部屋で思いっきり泣いた。涙が涸れるまで延々と泣き続けた。
翌朝、顔を洗おうと洗面所に立ったとき、真っ赤になった目と鬼のような形相をした私がそこに居た。
その表情を見た瞬間、私は悟った。
これは、悲劇なのだと。
――――――きらり
私の家になぜかあった、真剣。
おもむろに抜いてみると刀がきらりと光る。うん、この刀でなら大丈夫。
「うふふふふふふ………。」
その刀からは私のプロデューサーさんの笑顔が映し出されていた。
その笑顔を見るとこっちまで笑顔になってしまう。だから、私は笑った。
「うふふふ………ふふふふ………
ふふっ……ふはっ……ふはははははは……
あはっ……ははは……あはははは………」
――――――今、この恋愛感情の昂るままに
プロデューサーさんが一人夜道を歩くタイミングを見計らう。
ちょうどそこには、私のプロデューサーさんがいた。
プロデューサーさん、お久しぶりです。
振り返ったプロデューサーさんは、私の姿を見てどう思うだろう。
はじめてのライブで着たパンキッシュゴシック
その姿を見てふだんの春香も可愛いけど、この春香も可愛いなぁーって褒めてくれましたよね、プロデューサーさん?
私、プロデューサーさんのことが大好きです。大好きなんです。
だから、プロデューサーさんも私の事、大好きって言ってくれますか………?
これが、私の、殺り方、だから。
――――――ざくり、ぽろり
一撃だった。
プロデューサーさんは壁にもたれかかるようにしてそのまま息絶えた。
私も、すぐに行きますからね。
刀を自らの首に当て、それを振り切る。
………あれ?
見ると、大量の血を浴びた刀は思った以上に切れ味が悪く、首を半分切った程度で止まっていた。
はぁ……どうしてこんなところでもドジをやらかしちゃうのかなぁ。
朦朧とする意識のまま私は、プロデューサーさんの元へと駆け寄っていく。
走っているつもりなのにじりっ、じりっとしか動けないのがもどかしい。
ようやくたどりついた私は、かすれるような声でプロデューサーさんに囁いた。
「大好きなプロデューサーさんと、ずっと一緒に・・・」
私はプロデューサーさんの唇にそっと口づけをする。
ファーストキスの味は、血の味がした。
「俺は、君の担当プロデューサーだ。これから、よろしくな。」
一人、外で歌の練習をしていた私に声をかけてくれたのが全ての始まりだった。
歌の練習をしているところをみられたのを知って顔から火が出るほど恥ずかしかったけど…
「一緒に頑張っていこうな、春香!」
はい! と私は元気な声で応えた。
どうしてだろう、名前を呼ばれただけなのにこんなにも胸がドキドキするのはなぜだろう。
少し顔を見上げるとそこには太陽の光を浴びて燦々と輝いているプロデューサーさんがいた。
この人と一緒に頑張っていこう。私はそう思った。
――――――ふわり
私は休みの合間を縫って、プロデューサーさんとデートをした。
もっとも、デートといっても公園の周りを一緒に散歩するほんの数十分程度のことだったのだけれども…
手を繋いでもらってもいいですか?
勇気を振り絞って言った私の願いにプロデューサーさんは、少し恥ずかしそうにはにかみながらも優しく手を差し伸べてくれた。
「やっぱり、春香は笑ってるほうが可愛いな。」
自分でもおかしいぐらいに笑っていたに違いない。夢のような楽しい時間だった。何度も何度も一挙一動が甦ってくるそんな貴重な時間。
私の瞳からは何が映っていたのだろうとふと思う。
もっとも、私の瞳にはプロデューサーさんしか映ってなかったのだけれども。
――――――びりり
見てしまった。
"私の"プロデューサーさんが、知らない女とキスしているところを。
プロデューサーさんの背は高いから、背の低い女はつま先を立て、その唇を突き出してくる。
衝撃が走る。目を思いっきり開いて、何も口にしないように、プロデューサーさんに気づかれないように
キスの後、その女が何か言葉のようなものを口走ったような気がする。
でも、ありえない。その言葉が発せられるなんて、アリエナイ、アリエナイ、アリエナイ。
「大好き………。」
アリエナイ、アリエナイ、アリエナイ、アリエナイ、アリエナイ、アリエナイ
その言葉は大事に大事に取っておいたものだ。だから、目の前にいるお前が使っていいはずが無い。いいはずが無い。
目の前の空間が歪んでいく錯覚に陥る。私は目の前にある光景を信じることが事ができなかった。
胸がどきんとする。
心が痛いというどころではない。早鐘のように鳴る心臓は、飛ばし、突き動かし、そして、壊す。
私は逃げるようにして家へと帰った。
――――――ぴりりりりり、ぴりりりりり
……何度目の着信だろうか。
この日、私ははじめて仕事を無断で休んだ。
私は一体何をしたいのだろう。
プロデューサーさんに構ってもらいたいから?―――ならば、自分で努力すればいい。
プロデューサーさんを困らせたかったから?――――ならば、消えてなくなってしまえばいい。
プロデューサーさんにどうして欲しいの?
―――わからない、プロデューサーさんに女の一人や二人がいても彼女というわけでもない私が口出しする事じゃない。でも…
「大好き………。」
私の思考はあの日のシミュレーションを自分に置き換えて延々とリピートすることに集中していた。
あそこでキスをしたのは私、あそこでキスをしたのは私、あそこでキスをしたのは私。
でも、そこにいるのは私では無い。私以外の女。だから――――
「うっ、うっ、……うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」
部屋で思いっきり泣いた。涙が涸れるまで延々と泣き続けた。
翌朝、顔を洗おうと洗面所に立ったとき、真っ赤になった目と鬼のような形相をした私がそこに居た。
その表情を見た瞬間、私は悟った。
これは、悲劇なのだと。
――――――きらり
私の家になぜかあった、真剣。
おもむろに抜いてみると刀がきらりと光る。うん、この刀でなら大丈夫。
「うふふふふふふ………。」
その刀からは私のプロデューサーさんの笑顔が映し出されていた。
その笑顔を見るとこっちまで笑顔になってしまう。だから、私は笑った。
「うふふふ………ふふふふ………
ふふっ……ふはっ……ふはははははは……
あはっ……ははは……あはははは………」
――――――今、この恋愛感情の昂るままに
プロデューサーさんが一人夜道を歩くタイミングを見計らう。
ちょうどそこには、私のプロデューサーさんがいた。
プロデューサーさん、お久しぶりです。
振り返ったプロデューサーさんは、私の姿を見てどう思うだろう。
はじめてのライブで着たパンキッシュゴシック
その姿を見てふだんの春香も可愛いけど、この春香も可愛いなぁーって褒めてくれましたよね、プロデューサーさん?
私、プロデューサーさんのことが大好きです。大好きなんです。
だから、プロデューサーさんも私の事、大好きって言ってくれますか………?
これが、私の、殺り方、だから。
――――――ざくり、ぽろり
一撃だった。
プロデューサーさんは壁にもたれかかるようにしてそのまま息絶えた。
私も、すぐに行きますからね。
刀を自らの首に当て、それを振り切る。
………あれ?
見ると、大量の血を浴びた刀は思った以上に切れ味が悪く、首を半分切った程度で止まっていた。
はぁ……どうしてこんなところでもドジをやらかしちゃうのかなぁ。
朦朧とする意識のまま私は、プロデューサーさんの元へと駆け寄っていく。
走っているつもりなのにじりっ、じりっとしか動けないのがもどかしい。
ようやくたどりついた私は、かすれるような声でプロデューサーさんに囁いた。
「大好きなプロデューサーさんと、ずっと一緒に・・・」
私はプロデューサーさんの唇にそっと口づけをする。
ファーストキスの味は、血の味がした。